特殊な環境に対応する技術 ゼオライト消臭塗料
概要
病院や福祉施設などでは、トイレや汚物室などでにおいが問題になることがあります。このような問題を解決するために、ゼオライトを混入した消臭塗料を開発※しました。
室内の気になるにおいをゼオライトが吸着して、臭気を低減させます。また、金属触媒も一緒に混ぜ合わせているため、ゼオライトで吸着したにおい物質を効率よく分解し、消臭効果が持続します。 病院、福祉施設などのにおいが気になる所に最適です。
- ※聖マリア病院、福岡県すこやか健康事業団、 グリーンドゥとの共同開発

メリット
- 室内の気になるにおいをゼオライトが吸着して、臭気を低減させます。
- 金属触媒も一緒に混ぜ合わせているため、ゼオライトで吸着したにおい物質を効率よく分解し、消臭効果が持続します。
- 汚物室やトイレは、使用していない時には暗所となることが多いですが、暗所においてもガスを分解できます。
特徴
材料
開発した消臭塗料は、以下の材料で構成されます。
- 水系無機系塗料
シリカを主成分とした水系塗料で、施工時のVOCの発生が少ない塗料です。 - ゼオライト
中国産の天然ゼオライトです。 - 金属触媒
光触媒の他に、銅や銀などを混合しているので、光の当たらない所でもにおい物質を分解します。

施工方法
- 施工はローラー塗りが基本です。
- 石こうボードやケイ酸カルシウム板、岩綿吸音板などへの施工が可能です。
- 汚れが付着しやすい材料のため、施工場所にはご注意が必要です。

基本性能
以下に示す試験を公的試験機関((財)建材試験センター)にて行い、内装薄塗材(一部の試験は床材等の試験)としての基礎性能を確認しています。
ゼオライト消臭塗料の性能

消臭性能
ガス除去性能の耐久性

テドラーバッグに一定濃度のガスと試験体を入れ、ガス除去性能と耐久性を確認しました。
【試験体】
開発した消臭塗料を石こうボードに塗布し、病棟の汚物室に暴露したものを試験体としました。
【実験条件】
ガスは硫化水素、酢酸、アンモニアの3種類とし、ガス濃度の経時変化を測定しました。暴露期間としては、初期、半年後、1年後において行いました。
【実験結果】
暴露1年後においても、短い時間で残留率が大きく低下し、開発した消臭塗料のガス除去性能が優れていることが確認できました。
実大模擬での確認

実大レベルの実験室(模擬実験室)を作製し、開発した消臭塗料の効果を検証しました。
【実験条件】
模擬実験室の壁に開発した消臭塗料を塗布し、プロピオン酸(24h)および硫化水素(48h)を注入し、ガス濃度を測定しました。
【実験結果】
開発した消臭塗料を塗布した部屋(施工室)では、塗布していない部屋(未施工室)と比べて、いずれのガスにおいても、ガス濃度が減少し、実大レベルでもガス除去効果があることを確認しました。
暗所でのガス分解性能

汚物室やトイレは、使用していない時には暗所となることが多いため、暗所における分解性能を確認しました。
【実験条件】
開発した消臭塗料と酢酸をテドラーバッグに密封し、酢酸が分解することによって発生する二酸化炭素の濃度を測定しました。
【実験結果】
暗所での二酸化炭素濃度は、室内の日光と同程度の紫外線量であるブラックライトを当てた時の濃度と同等であり、 暗所においてもガスを分解していることが確認できました。
臭気対策を考えたい以下の建物・医療・福祉関係(汚物室、トイレ、透析室・透析機械室、病室など)
その他の建物で、臭気が問題となる場所
- 聖マリア病院 地域医療支援棟
- 戸田建設 筑波技術研究所本館(トイレ)
- ゼオライトを混入した消臭塗料の開発(2010年度)(PDF:1.7MB)
- ゼオライトを混入した消臭塗料の開発 その2 実用化に向けた確認実験(2011年度)(PDF:2.2MB)
- 技術研究報告(2010,2011,2015)
- 建築学会大会梗概(2010, 2011, 2015)
- 日本建築仕上学会大会(2010, 2011)
- 「建築設備と配管工事」(2018)